最近SNSなどを中心によく耳にする、【自律神経を整える】という言葉ですが
『自律神経とは どういうものなの?』とか『自律神経を整えるってなに?』って思っている人は少なくないはず!
だから、今回は自律神経について「簡単に」解説していきます!
神経系のはなし
人間は2つの神経系を持っています。
1つは「脳と脊髄」からなる中枢神経系です。2つ目は脳と脊髄以外からなる末梢神経系です。
中枢神経系の役割
全身から集まってくる情報を処理し、指令を発信します。
末梢神経系の役割
中枢神経系と体の各部を結び、中枢神経系から発信された指令を伝え、体の各部からの情報を伝える役割があります。
他にも、体温や血圧、内臓の機能を調整することも役割になります。
そして役割によって「運動神経」「感覚神経」「自律神経」の3つに分類されます。
自律神経のはなし
ここから今回の本題の「自律神経」のお話になります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経からなります。
そしてその2つの神経は24時間365日常にシーソーのようにバランスをとりながら、状況にあった神経を優位にしています。
交感神経の役割
交感神経は、体を「活動モード」にする役割を持っています。特にストレスや緊急時、体をすばやく動かさなければならない状況で活発に働きます。
交感神経の作用
- 心拍数や血圧を上げる:血液の流れを増加させ、筋肉や脳に酸素と栄養を送り、体が瞬時に動けるようにします。
- 呼吸を速くする:酸素の取り込みを増やし、エネルギー供給を高めます。
- 瞳孔を拡げる:視界を広げ、緊急時の視覚情報を取り入れやすくします。
- 消化活動を抑える:消化機能を一時的に抑え、体のエネルギーを運動に集中させます。
- 汗腺の活性化:交感神経が働くと汗の分泌が増え、体温を下げようとします。緊張やストレスがかかると手に汗をかくのも交感神経の作用です。
- 血糖値の上昇:交感神経が優位になると、肝臓からのグルコース(糖)の放出が促され、血糖値が上がります。これによりエネルギー供給が増し、緊急時に体が対応できるようになります。
- 膀胱の弛緩:緊張状態のときには、膀胱の活動が抑えられ、排尿を我慢できるようになります。
- 血管収縮:特に皮膚や内臓の血管が収縮し、血液を脳や筋肉に優先的に送ります。これにより、エネルギーを効率よく使い、即座に反応できるようにします。
副交感神経の役割
副交感神経系は、主に体の修復やリラックス状態を維持する役割を持っています。副交感神経の活動が高まると、心拍数や血圧を下げ、消化器系の働きを活発にしてエネルギーの回復を促します。この神経系の役割は、心身の回復や安定した体調維持にとって欠かせません。
副交感神経の作用
- 心拍数の低下:副交感神経が活性化すると心臓の拍動がゆっくりになり、リラックスした状態を維持します。これは、交感神経がストレスや緊張で心拍数を上げる作用と対照的です。
- 呼吸をゆっくりとする:呼吸の速さを抑え、ゆっくり深く落ち着いた呼吸を促します。酸素の消費量を減らし、身体の安定した状態を維持します。
- 瞳孔の収縮:瞳孔を縮め、視覚を落ち着かせます。光の量を調整し、リラックス状態で見やすい状態を保つための作用です。
- 消化活動の促進:消化器官の活動が活発になり、胃や腸の消化液や消化酵素の分泌が増加します。食べ物の消化・吸収が進み、栄養を効率よく体内に取り込む準備が整います。
- 汗腺の抑制:緊張が和らぐため、汗の分泌が抑えられます。これにより、リラックスした状態を保ちながら、適切な体温調節が行われます。
- 血糖値の安定化:インスリンの分泌を促進し、血糖値を通常の範囲に戻します。急激な血糖値上昇を抑え、安定したエネルギー供給を維持するため、体が回復しやすい状態を作り出します。
- 膀胱の収縮:膀胱の筋肉を収縮させ、排尿がしやすくなります。リラックス時には、体内の老廃物の排出が促進され、体のクリーンな状態を保つことに役立ちます。
- 血管の拡張: 皮膚や内臓の血管が拡張し、血流が良くなります。血圧が安定し、脳や筋肉だけでなく全身に酸素と栄養が行き渡るようになり、リラックスした状態で効率的な回復が行われます。
「自律神経を整える」のはなし
ここまでのお話で自律神経は、末梢神経系に分類され、交感神経と副交感神経で構成されていて、それぞれが対照的な働きをしていることがわかったと思います。
ここからは題名にもなっている、「自律神経を整える」について解説していきます。
自律神経を整えるとは
自律神経を整えるとは、その状況に応じて交感神経と副交感神経のバランスをきっちりと調整できるようにすることです。
現代社会は「ストレス社会」です。ストレスを受けると交感神経が優位になります。
そしてストレスが減ることはなかなかないので常に交感神経優位の状態が続きます。
すると体調を回復することができなくなり、少しずつ不調が積み重なって、気づいたら「頭痛がある」「寝れない」「めまいがある」「耳鳴りがする」などの症状が出てきます。
決して交感神経が「悪者」で副交感神経が「善」であるわけではなくて、どちらか一方が優位になっている時間が長いことが「悪」なんです。
例として交感神経優位な状態の話をしましたが、副交感神経優位の状態が長く続くと、「低血圧」「疲れやすい」「やる気の低下・気分の落ち込み」などの症状がでたりしますので、しっかりと調整され続けていることが大切なんです。
ですので、「自律神経の調整をしやすくしよう」ということを簡単に「自律神経を整えよう」という風に言われるようになりました。
まとめ
- 人間には中枢神経系と末梢神経系がある
- 末梢神経系の中に自律神経がある
- 自律神経は交感神経と副交感神経からなる
- 交感神経は体を活動モードにする
- 副交感神経は体の修復やリラックス状態を維持する
- どちらも大切な体の機能
- しっかり状況にあうようにバランスを取ることが大切
自律神経の働きが良くない場合
もんじゃるは自律神経に関わる症状の改善が得意です!
頭痛や不眠症・耳鳴りやめまいなどでお困りの際はぜひもんじゃるにご相談ください!